腔の読み 番外その6 百姓読み
腔の読みを調べる過程で色々な辞書の類を参考にしました。その中で気になった用語が「百姓読み」です。例えば「腔」は“こう”が正しいが、百姓は学問が無いから、空を“くう”と読むことから「腔」も“くう”と読む。「困ったものだ」と嘆く言語学者の姿が浮かんできます。私は、「腔」の読みを調べるまで、“百姓読み”という言葉は知りませんでしたが、是は言語学での専門用語なのでしょうか? 現在では、百姓(農業経営者)もコンピューターを使い、気候の変化や需要を予測し、営農戦略を立て、バイオ技術を駆使し、大学の農学部の非常勤講師を務める人もいるようです。所謂差別用語の撤廃は物事の本質を曖昧なものに変えているようです。しかし、そのような言葉を使われた人が不快感を抱くのなら使わないようにするのが当然でしょう。「百姓読み」なる言葉が差別用語に当たるのか否か? 差別用語として禁止にすると代わりの言葉を作らなければなりません。パソコンのワープロを使うようになって漢字はどんどん忘れていきます。忘れても、単語を入力すれば該当する漢字の熟語が沢山候補に挙げられて表示され、選択すればそれでOK。百姓読みで入力しても候補に挙がりません。「パソコン拒絶読み」なんてのはどうでしょう?少し長くて説明っぽくて駄目ですね。パソコンもソフトが間違っていれば(バグ)表示するかも知れません(多分、表示しないと思うけれど)。そこで「バグ読み」、最近のワープロ入力(漢字変換)ソフトは入力の間違いも指摘してくれます。づとずの違いとか、「わかっとるわい」と言いたいところですが、バグ読みも少しは注意してくれます。“バグ読み”人間の知識の無さをコンピューターに転嫁するのが一番無難でしょう。「百姓読み」は止めて「バグ読み」、ソフトのプログラマーが文句を言ってくれば、2000年問題の騒動を持ち出せば、反論しないでしょう。と、機嫌良くワープロっておりましたが、入力ソフトをATOK8からATOK12に入れ替えたら、百姓読み?でも多少は入力出来るようになりました。間違いも指摘してくれます。

腔の読み 番外 その7 明治の医者へ

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